仕事内容の割に給料が低いという実情から、介護職の待遇改善を求める声が少なくありません。夜勤や早朝勤務をこなしても、年収300万円以下という人もいて、長く介護職を続けていくことに不安を感じている人も大勢います。しかし、介護業界は高齢化社会に伴い、この先もニーズが高まるため、介護施設は年々増えています。そのため、多くの職場では慢性的な人手不足に陥っているようです。
最近はAI技術の進歩に伴い、介護業界でも介護ロボットの導入が進んでいますが、やはり利用者の多くは「人の手で接して欲しい」という声が圧倒的多数です。したがって、AI技術がいくら進歩しても、介護職の需要が減ることはないでしょう。
そこで、介護職が必要とされている中、国策として介護職の待遇面を見直す取り組みが行われています。その一つはが、特定処遇改善加算というものです。この制度は、国が提示するキャリアパス条件と職場環境などの要件を満たした介護施設に対し、介護報酬に特定処遇改善加算をプラスするというもので、必要な要件を満たしていれば、介護士は約8万円相当の加算を受け取ることができるそうです。
ただし、申請をしなければ受け取ることができず、すべての介護施設が申請しているわけではないため、施設によってはその恩恵を受けることはできません。ですから、介護職に就くときには、特定処遇改善加算の申請を行っている介護施設に注目することがポイントです。